第9章 海賊王の誓い
ミーウとキッドは疲れていたが、楽しそうに笑っていた。
キラーは話を変えるいいチャンスだと思い、わざと深々とため息をついた。
「ミーウもキッドも遊び過ぎだ。遊んで体力をつけることも大事だが、2人には海賊としての知識も必要だと、おれは思うが?」
キラーはミーウとキッドを見て言った。
「これもトレーニングの1つだ。海賊としての知識とかはキラーとアユナが知っていれば、それでいいだろ。おれにはお前らがいるから必要ねェよ」
キッドは悪戯っぽく笑った。ーーキッドは基本的に頭を使うことは苦手なのだ。
しかし、ミーウはキッドと違う反応をした。
「えー、キッドは海賊としての知識とかいろいろなこと知らなくてもいいの?」
ミーウは不満そうな顔をした。
「なんだよ、ミーウ。お前はそういうことを知りたいのか?」
「うん!」
ミーウは笑った。
「わたしはこの世界のいろいろなことを知りたい。なぜ、この国ができたのか……なぜ、人々はその国にいるのか……その国にはどんな歴史があるのか……。考え出したらキリがない。でも、そんなことを……わたしは知りたい」
「フンッ」
キッドは鼻で笑った。
「そんな昔のこと、今じゃ正確にはわからねェよ。だいたい、そんなこと知って何になるんだよ」
キッドは口をへの字にした。ーーキッドはこのようなことを理解できるような年頃ではなかった。