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【ONE PIECE】罪を抱く紅い目をした白き竜

第9章 海賊王の誓い


 ミーウは空を見上げた。
「変わっているわよね。白ひげも、白ひげの傘下の海賊団も……」
 ミーウはクスッと笑った。
「でも、それゆえに“仲間殺し”を一味の中で最大で唯一のタブーとしていて、『白ひげは仲間の死を許さない』ということは世界的に有名なの」
 ミーウは目を細めた。
「それに、多くの島を自身のナワバリにして、その威名だけの抑止力で海賊から守っているの」
 ミーウはスレイジを見て微笑んだ。
「スゴいでしょ? そういう白ひげの心意気は一味全体及び傘下の海賊団にまで浸透していて、白ひげ海賊団は鉄の団結力を誇るとも言われているわ」
「……おれにはわからねェな……」
 スレイジはミーウを見た。
「何で……海賊が自分の仲間のことを“家族”と呼べるのか不思議で仕方ねェ」
 ミーウは笑った。
「それは言えているわね……。白ひげはかつて、海賊王G・ロジャーと唯一互角に渡り合い、ロジャーとは幾度も死闘を繰り広げた好敵手関係でもあった。現在では〈ひとつなぎの大秘宝〉に最も近い存在とされていて、その伝説的・怪物的な雷名は世界中に轟いている。『泣く子も黙る』とも言われているのに……実際は優しい人なのかもしれないわね」
 ミーウはスレイジを見て、ニコリと笑った。
 スレイジはふっと笑った。
「なるほどな……。それが、お前の目指す海賊王ってやつか?」
「うん」
 ミーウはためらわずに頷いた。
 スレイジは目を細めた。
「じゃァ、例えばの話だが……自分の守っている島があるとする」
 ミーウはスレイジを見て瞬きをした。
「その島は南の海にあって……自分は〈偉大なる航路〉にいるとする。その島がある海賊に襲われたとしよう。島からは助けて欲しいと言われている。さて……」
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