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【ONE PIECE】罪を抱く紅い目をした白き竜

第9章 海賊王の誓い


 ミーウは頷いた。
「手伝おうとして、少しだけ失敗しただけじゃねェか。何でそんなに落ち込んでんだ?」
「だって……スレイジに迷惑かけちゃって……」
 スレイジはずっと撫でていたミーウの頭をポンポンと叩いた。
「別に気にしなくていいじゃねェか。失敗なんか誰にだってあることじゃねェか。何もかも完璧な人間なんてどこ探したっていねェよ。人間、失敗するからこそ、そこから何かを学べるんだろ? 違うか? ミーウ」
「……」
 ミーウはスレイジのくすんだ薄い金色の瞳を見つめた。
 スレイジは優しく目を細めた。
「そんな1回ごときの失敗で落ち込んでんじゃねェよ。お前は海賊王になるんだろ? そんなことで落ち込んでてどうすんだよ」
 スレイジは優しく、だけど真剣に真っ直ぐミーウの紅い瞳を見つめ返した。
「……そうだね」
 ミーウは笑った。
「ありがとう。スレイジ」
 その瞬間、スレイジは顔を真っ赤にしてミーウから顔を背けた。
「べ、別に……落ち込んでるようだったから、励ましてやろうかなって思って言っただけだ。お、お礼を言われるほどのことじゃねェよ」
 ミーウは少しだけクスクスと笑った。
「ううん、なんか……この島の人たち……特にセメイ殿とスレイジにはよくしてもらってばっかりだからお礼しなきゃお礼しなきゃって気持ちが強過ぎて少し焦ってたのかもしれないね」
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