第8章 幸せのかたち
スレイジとセメイの家は村の1番奥に建てられていた。しかも、他の家よりも大きい造りだった。
「ここがおれとおじいの家だ」
スレイジは家の前まで来ると、ミーウたちを振り返って説明した。
「おじいはこの村で1番偉いんだ。だから家も村の1番奥に建てられて、なおかつ、1番大きい家に住んでるんだ」
ミーウたちは納得した。
「だから、セメイ殿が来た時、村の人たちがかしこまった態度をとったのね」
「あァ」
スレイジは頷いた。
「ここでいろいろ話すのもなんだから、おれの家で話そうぜ」
そう言って、スレイジは家の扉を開けた。
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