第2章 幼き日の約束
「そうか」
キラーは納得したように頷いた。
「……」
ミーウとアユナは心の中で同じことを考えていた。
(……怪しまれてない……よね?)
このようなやり取りをする度に、少女たちは怖くなる。ーー自分たちの正体がバレてないかを。ーー自分たちがどのような人間の子どもなのか、いつもどこから来ているのか……そんなことがわかってしまったら……と思っている。
アユナはほっとしてキラーを見た。目を自分の前髪で隠している彼はその素顔を見ることができない。わかるところと言ったら、鼻と口くらいだ。
「……アユナ、どうした?」
アユナは我に返って首を振った。ぼんやりしてしまい、彼をずっと見ていたらしい。顔が熱い。
(気付かれてないといいけど……)
ーーここにいる3人、特にキラーにだけは。ーーそう、キラーこそ、アユナの初恋の人だった。この想いはずっと……彼に初めて会った時からなのかもしれない。
「ねェ、キッド。今日は何をして遊ぶの?」
そんなことは全然知らないミーウとキッドは2人で話をしている。
「今日はかくれんぼをしようぜ」
4人は木の陰に入り、じゃんけんを始めた。