第7章 初めての島
ミーウたちは海の上を快調に船で走っている。
「もうすぐね」
アユナはそう言って、速度を少し緩めた。ーーこのままのスピードで島に入るのは危険だからだ。
「あれ?」
アユナは燃料の残量を確認できるメーターを見た。
「……マズいわね」
燃料の残量はあと少ししかなかった。
「ミシュラがこの島を見つけてくれてよかったわ」
ーー見つけられなかったら、海の上で一生を過ごすことになっていたかもしれない。
「着いた!」
そうこうしているうちに、ミーウたちは島に着いた。船を沖に停めて、島に入った。
ミーウはそこで“見聞色”の覇気を使った。
「いた」
ミーウは目の前にある森を見た。
「この先に人がいる」
ミーウは振り返った。
「行こう。アユナ、ミシュラ」
アユナとミシュラは頷いた。
2人と1匹はそのまま森の中に入って行った。
森の中は昼間でも暗く、木がたくさん生い茂っていた。
「ミーウ」
ミーウは足を止めて、アユナを振り返った。
「人がいたのはどの辺り?」
ミーウは困った顔をした。
「それが……」
ミーウは周囲を見渡した。
「この辺りのはずなんだよね……」
アユナも周りを見た。
「人なんていないが……」
ミシュラも周りを見ながら言った。
「もう少し歩いた方が良さそうだね」