第5章 土曜日
タカシは私を抱きしめながら、私の目を見つめてくる。
「今日は、タカシは来ないかと思ってたのよ…」
「来るって言ったじゃん…」
そう言うと私の唇に自分の唇を重ねて私が次に言う言葉を遮った。
そのキスは思い切り、舌を絡めてくるキスだった。
「こうして欲しかったんだろ?」
タカシはキスをし終わるとそう言った。
私は、返事に困ってしまう。
タタキの上でお互い抱き合ったまま数分経過していた。
タカシの手が私の乳房を弄って来る。
私は、突然のことで驚いてしまい、身をよじり離れようとした。
「いいじゃん、ここでしよっ…」
タカシは玄関のタタキの上でセックスをしようと言ってきたのだ。
これには、流石に私も驚いてしまった。
とにかく、部屋に入れないといけないと思い、タカシの身体から自分の身体を離し、引き戸を開けゲートも開けてリビングへと彼を入れた。
寝室の部屋とリビングには扉はなく一部屋になっていた。
二人で縺れ合いながら部屋に転がり込んだ。
寝室のベッドは直ぐ目の前にある。
それを見たタカシは私の身体を抱きしめるとそのままベッドへと押し倒した。
「た、タカシ…ま、待って…」
「待ってじゃねぇだろ…こうして欲しかったんだろ?」