第1章 1.再会
「俺また潔子のサンドイッチ食いてえ」
「え?サンドイッチ?もしかして、小5の時の?」
「あれ、すげーうまかった。全員同じ材料なのに潔子が作ったやつだけ売ってるみてぇでよ」
「そうかな…?覚えててくれたんだ。いいよ。いつ作ればいい?」
「………日曜日?」
「日曜日!?今週の?!」
「部活ねぇし…親いねぇし…」
「あ…飛雄くんのおうちでってこと?」
「?あぁ。」
飛雄くんは天然?って思う事がある。
3年前と変わらない。
クスクス…
「…っだよ!」
「いいよ!」
「!」
影山の表情は明らかにわくわくしている。
「じゃあまたメールするね!そろそろ教室戻ろっか。」
「あぁ。」
やべぇ。すげー楽しみだ。また潔子の料理が食べられる。
いや待てよ。
女を普通に家に誘っちまった。
下心があるとか思われてねーか…?
そういや笑われてたな。
そんなことをグルグルと考えつつも、二人は次の日曜日が楽しみであった。