第5章 5.初・彼女の家
5月後半。
バレー部はインターハイ予選が迫っており、毎日遅くまで練習している。
今週の日曜日は16時上がりなのだそう。
金曜日。いつものコンビニで買い食いをして、明後日は潔子の家でごはんを食べる約束をして帰宅する。
潔子は帰ってさっそく、日曜日にキッチンを使うために母と交渉する。
「おかーさーーーーーん!!!」
「潔子、どうしたの?」
「小学校一緒だった飛雄くん!明後日うちに呼んでいい?」
「飛雄くんって、あの飛雄くん?毎日のように話してた…」
「…!そうだっけ…」
好きな男の子の話を毎日お母さんに聞かせてた私…ちょっとハズい…完全に浮かれキッズだったわ…
多分お母さんは私が飛雄くんのこと好きなの分かってる。
そして無事キッチンの使用許可が出た。
お料理するのは昔から好きだけど、好きな人に食べてもらうのって嬉しい!
飛雄くんはいつも嬉しそうに食べてくれるし。昔から…
電子レンジについているレシピ集を手に取る。
明後日…楽しみだな…