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【雑多】いつかどこかで【短編集】

第4章 【五条悟】嫌よ嫌よも。【R18】






「なんだ悟、もしかして自覚してなかったのか?」

自覚とは、一体。
といいうよりも、好き、とは。
好きな子いじめだと?それはつまり、俺があいつを好きということで―――好き、だって?

「何、馬鹿なことを」
「馬鹿なのは悟だろ」

回らない思考のまま、口から零れ出た嘲笑はすぐさま叩き落とされた。

「なに言ってんだお前は。俺は、あいつのことが嫌いで」
「あのね」

呆れかえった顔をした長身の男が、さらに呆れた顔で五条を見下ろした。

「好きの反対は、無関心なんだよ」

傑にこんな表情を向けられるのは初めてのことではない。
いつもに冷たい態度を取った時、彼はいつもこんな顔をしていた。
苦い物が喉に詰まっているような、なんとも言えない顔。
その時はなんとも思っていなかったのだが、今ならこの表情の意味がわかる。
これは、幼い子供に言い聞かせるような、聞き分けのない子供を叱りつけるような顔だ。

「嫌いだったら関わりたくないだろ普通。オマエは上層部に好んで会くのかい?上層部に構いたいと思うのかい?嫌いだったら何がなんでも避けるだろ。悟は」
「避けてんじゃん」
「避けてないよ。いつもが来るってわかった時はぶつくさ言いながら任務早く終わらせたり必要以上に鏡見たり」

頭が混乱する。
先ほどの比ではないぐらいに。




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