第4章 【五条悟】嫌よ嫌よも。【R18】
いい気味だ、と内心ほくそ笑んだ。
せいぜい傷つけ、と内心で暴言を吐いた。
どうせ、この部屋を出る頃には俺のことなんて忘れて、京都に戻って楽しく過ごすんだろう。
ゆっくりと律動をはじめ、徐々に動きを激しくしていく。
動くたびに上がる声は苦悶に満ちていて、五条の聴覚を煽った。
中の肉を抉りだすように、奥にある子供を作るための臓器を叩きつけるように、緩急を付けて何度も何度も責め上げる。
そうすれば濡れていなかった性器が徐々に濡れた音が増してきた。
と同時に、の声も苦痛から鼻から抜ける甘ったるい声へと変わっていた。
「あぅ……、く、んぅ……あぁ…」
「濡れて来たな、感じてんの?」
身をよじって快楽という衝撃から逃げようとするの頭を鷲掴み、畳に縫い付ける。
少しほどけた黒い髪の毛が、黒い制服の上に散らばり同化する。
「好きでもねえ男とセックスして、感じてんのか」
快楽を拾い始めた身体は正直で、五条の陰茎を自ら誘いはじめる。
女性は無理やりされても身を守るために液を分泌させる。
女遊びの激しい五条ではあったが、その知識を持ち得ていなかった。
だからこそ、防衛本能であることをの身体で知った。
濡れ始めた理由が防衛本能であることをに伝えることなどせず、淫乱と罵ってやればは簡単に傷ついた。
今もそうだ。
感じている自分を恥じるように、声を押し殺して身体を震わせる。