第25章 【虎杖悠仁】ときめき
「ああああああっ!!聞いてくださいよ〜〜っ!!」
「うんうん聞く聞く。どったの、悠仁」
子供のように泣きじゃくる虎杖の頭を五条は優しく撫でる。
伏黒もいつもと様子の違う同級生に近づき、背中をさすってやる。
「僕はどおおおおおすればいいんだろぉーーーっ」
「一人称が変わってる。それほどショックな事が……!!」
「夏油先輩、虎杖慰めんの手伝ってください」
「どうしたらいいか一緒に考えるから、言ってみろって」
珍しく五条がしっかりしている。
地面に突っ伏す虎杖を起こす。
まだぐずっている子供に五条は持っていたポケットティッシュを渡してやった。
「五条先輩、ティッシュとか持ってんすね」
「恵は俺を何だと思ってんだ。つか、今そんな事どうでもいいだろ」
「正論嫌いの悟が正論を言っている、だと……⁉」
「ふはっ」
思わず虎杖は笑ってしまった。
これが計算なのか天然なのかはわからないが、泣いていた虎杖が少し笑ってくれたことホッと胸をなでおろす3人。
「で、何があったの?」
と優しく尋ねる夏油に、虎杖は昨日の事を話し始めた。