第25章 【虎杖悠仁】ときめき
「すっご!!虎杖すごいよ‼」
「俺もびっくりした!!まさか一発で取れるなんて思ってなかった!!」
「めっちゃ嬉しい!!まって、かわいい!!」
は取り出し口からぬいぐるみを引っ張り、ぎゅうと抱きしめる。
きゃっきゃっと騒ぐ少女はそれをスクールバックに早速つけた。
見せびらかすように「どう?どう?」と聞いてくるに虎杖は「いいじゃん、かわいい」と答えた。
満面の笑みを零す幼馴染の姿に虎杖も満面の笑みで笑う。
「虎杖、何食べたい?」
「うん?」
「だから、何食べたい?これ取ってくれたお礼。ご飯奢るって約束」
「あー……」
虎杖は少し視線を反らし、頭を掻いた。
「いいよ」
「ん?何が」
「俺が飯代出すから、が食べたいもの食べに行こう」
「え、でもそれだと……」
「今日誕生日じゃん。誕プレが100円で取れたやつってなんか、嫌だろ?」
「虎杖……」
きゅん、と心臓がしびれた。
照れたような困ったような恥ずかしそうな表情をする虎杖の胸に、今すぐ抱き着きたい衝動が生まれたが、それを抑え込み大きく首を立てに振った。