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【雑多】be there【短編集】

第24章 【呪術廻戦】DOOR【2】







伏黒は言った。
昔の彼らは何も考えずに、欲望の赴くまま、感情の赴くままに話をしていた。
だけど大人になって。
言っていいことと悪い事、聞いていいことと聞いてはいけないこと、そういう「余計」な気づかいをするようになってしまった。

「だからそれが年を取ったってことだろ」
「違うだろ」
「何がどう違うんだよ」
「なんて言えばいいんだ……」

首を搔きながら眉間に皺を寄せる伏黒。
数秒経っても何も発さない伏黒に、虎杖は身体をテーブルに近づけた。

「寝てる?」
「寝てない」
「あ、よかった」
「……虎杖はさ」
「うん?」
「かっこつけてんじゃねえのか?」
「俺が?そんなことないって」
「じゃあ、"いろいろあって"って言ったけど、何があったんだよ」
「……別にそれ、伏黒にいうことじゃないだろ」
「………かっこつけてんだろ」

ふっ、と静かに笑みを見ぜる伏黒に虎杖はむっと唇を尖らせる。

「いろいろあったなんて言うけど、みんな同じだろ」
「わかってるよ、そんなこと」
「またかっこつけた」
「なにがだよ‼」

思わず声が大きくなってしまった。
寝ている夏油に目をやる二人。
起こしてしまったかと思ったが、彼は今だに深い眠りの中のようだ。
視線を夏油から空になった皿へと移した。




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