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【雑多】いつかどこかで【短編集】

第21章 【呪術廻戦】DOOR【1】






「実はさ今同棲してんのよね、私」
「同棲⁉」
「野薔薇、あんた男だったの?」
「そっちの同性じゃねえわ。わかって言ってんだろお前」

ケラケラと酔っぱらいの真依が笑う。
三輪はというと、同棲という響きにぽわぽわとした淡い妄想を抱いている。
何時まで経っても乙女というものは乙女であり、夢を抱かずにはいられないようだ。

キャッキャッとサル山のサルかと突っ込みたくなるほど盛り上がる場面で西宮が戻ってきた。
サル山のサルが一匹増えたところでその騒がしさは騒がしいままである。

「桃、硝子は?」
「あーうん。電話したけど出なかった。まだ仕事なのかも。一応ラインしたけど」
「仕事かぁ。硝子の仕事ってなんだっけ?」
「「「さあ」」」

釘崎の言葉に三人は首を振った。
誰一人硝子の職業を知らない。
転職をしたと言う事は知っている。
転職先がどこなのかを知らないだけであった。

一人かけた同窓会。
盛り上がりに欠けないわけではなかったが、少しの寂しさが過る。
その時、三輪がカルーアを飲みながらぽつりと零した。



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