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【雑多】いつかどこかで【短編集】

第21章 【呪術廻戦】DOOR【1】






居酒屋の席では久しぶりの再会を祝って盛り上がっていた。
すでに酒に酔っている釘崎、真依、西宮、三輪の4人。
ただ、一人だけ。
硝子だけがその席にいなかった。

「硝子は何やってんのよ」
「ねぇ。せっかくの再会だっていうのに」

ぐびり、と喉を鳴らしながら生のジョッキを一気飲みする真依と西宮。
おっさんみたいだなという感想を抱きながら、その言葉を言わない三輪はカルーアミルクを飲んでいた。

「連絡は取れたんだよ、必ず行くって言ってたのに」

そう言って三輪は枝豆を手にして口の中に入れた。
西宮が席を立って硝子に電話を入れてくると言った。
残された三人は三人で思い出の話しへと華を咲かせるかと思いきや、話の矛先は釘崎へと向けられる。

「そう言えば野薔薇ちゃん、結婚したいって言ってたよね」
「で、どうなの最近。彼氏とはうまくいってんの?」
「え、野薔薇ちゃん彼氏いるの⁉」

そんな話聞いたことがなかった三輪は驚きのあまり、少しだけテーブルにカルーアを零してしまった。
お手拭きでそれを拭いながら、今から始まる恋バナのような大人の話しにわくわくが止まらない。

「……彼氏いるって言ったっけ?」
「あ、いるんだ」
「カマかけたのね!!」

しれっとする真依の胸倉を掴む勢いで立ち上がる釘崎を三輪は抑える。
まさかこんな簡単なカマかけに引っかかると思っていなかった真依は心の底で笑った。

「で、いつから付き合ってんの?」
「5年くらい前から」

バレたものは仕方がないというスタンスで釘崎は、ハイボールを胃に流し込む。
ぷはっと盛大に息を漏らすその姿はもはやおっさんである。



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