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【雑多】いつかどこかで【短編集】

第21章 【呪術廻戦】DOOR【1】







流れるも流されるもわからずに、ただがむしゃらにエネルギーを溜め込んでいた。
あの頃はそんな頃だった気がする。
間違いや勘違いを繰り返しながら、正しいものと正しくないもの、まがりなりにもその区別がついた時、彼女たちのエネルギーはゆっくりと弾けた。
友人よりも早く多くの知識を得たい、その気持ちのエネルギーは競争や衝突を繰り返しそして大きくなっていった。
大人たちの囃し立ても助力となり、彼女たちは一歩ずつ慎重に、だけど泣き出したくなるような不安を重ね、突然のスピードで収まりきらないほどの情報を吸収していく。
それから、徐々に、収束するエネルギーと包み込むような自我の存在に気が付くようになった。
それは、大人になるにつれて。
年を重ねていくにつれて。
比例するように。
エネルギーは小さくなっていった。

まるで何かに遮断されるかのように。





家入が教室からいなくなった後。
まるでテレビのチャンネルでも変えたかのように、教室だったその場所は日常の、ごくありふれた、ショッピングモールの中へと変貌した。
生徒たちだった彼らは立ち上がり、子供らしい私服から、大人らしい私服、会社のスーツ、OLのようなオフィスカジュアルと様々な服へと変わった。



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