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【雑多】いつかどこかで【短編集】

第21章 【呪術廻戦】DOOR【1】






【釘崎野薔薇/CROSSING】



「私の夢。2年3組、三輪霞。私は大きくなったら先生になりたいです!そして、みんなにわかりやすく勉強を教えてあげたいです!どうしてかというと、歌姫先生みたいに優しくて綺麗な先生が大好きだからです!私も早く歌姫先生のような先生になって、みんなに勉強を教えてあげたいです!」

そう言って彼女は持っていた原稿用紙を机に置いた。
拍手が教室中に響き、教卓に立っていた先生もまた満面の笑みを浮かべている。
少し照れくさそうにしながらも、三輪は満足そうに椅子に座った。

呪術小学校2年3組はこの日、「将来の夢」について発表をしているようだった。
順番が回ってくれば緊張した面持ちで、でもどこか高揚した気持ちで、彼らは彼等の将来を発表することを今か今かと待ち望んでいる。

発表が終わった三輪は、「緊張したー」と隣の席に座るショートカットヘアの禪院真依に話しかけた。

「三輪ちゃん、先生になりたいんだぁ」
「でもさ、先生になるのって大変なんでしょ」

と、前の席に座る釘崎野薔薇が後ろを振り返って話しかけてきた。
「大丈夫だよ。三輪ちゃん、算数も国語も得意だから」「そっか」と二人が話している間に、授業終了のチャイムが教室に響いた。

「次の時間も発表する時間にしちゃおっか」

担任である庵歌姫の言葉に生徒たちの表情は花が咲いたような明るい表情となる。
本来ならば授業にあてたいところだが、次の日に持ち越して発表するのは違うと判断した歌姫は、このまま続行をすることを決めた。
一度教室からいなくなる歌姫。
それをきっかけに教室のざわめきは徐々に大きくなっていく。



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