第27章 【石神千空】Umbrella
次の日、学校へ行ったらは登校してこなかった。
時間になっても登校してこないに俺の胸の内は騒がしくなる。
周りのせいとはくすくすと笑っている。
なにがそんなにおもしろいのか。
怒りを爆発しようとした瞬間、教室の扉が開き担任が入ってくる。
真剣な顔にクラスは静まり返った。
担任は静かに言った。
は東京に転校したと。
そんな話、聞いていない。
でも、そうか。
そう、だよな。
こんな辛い場所に無理している必要はないんだ。
転校はやはりいじめが原因だった。
俺があれを見る前から彼女はいじめに遭っていたようだ。
それを知った彼女の両親が決めたらしい。
いじめに遭っていたことを感じさせないほどは毎日笑っていた。
もしもっと早く俺が何らかの形で気が付いていたら何か変わっていたのか。
何も変わらなかったのだろうか。
だけど気づいてやれればよかったと思う。
少なくともこんな形でお別れなんてしなかったと思うから。
たった一言でも「転校する」って言ってくれたかもしれないから。
何も言わず消えてしまったことがただただ悲しい。
恐ろしいほどの虚無感が俺を襲った。