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【雑多】be there【短編集】

第19章 【呪術廻戦】DOOR【0】







右も左も前も後ろも分からない真っ暗な闇の中。
5人の男女が息を切らしながら走っていた。

「逃げろ!!」
「逃げろってどこへ!!」
「どこでもいい!!とにかく遠くまでだ!!」
「遠くってだからどこまでだよ‼」
「見て、なんか光ってる!!」
「どこ⁉」
「ちょっと、なんか追って来てる!!」
「本当だ!!」
「なんだ、俺達追われてんのかよ⁉」
「あいつら追いかけてきてる!!走れ!!」
「なんだよ、教えてくれよ!!誰に追われてんだ!!」
「説明しろよ!!」
「どうでもいい!!今は逃げる事だけを考えろ!!」
「近づいてくる!!」
「なんだってんだ!!」
「気を付けて、行き止まり!!」
「なんだ、なんだよ、この壁!!」
「どうしてこんなところに!!」
「どうしよう!!」
「助けてくれ!!」

彼らは、目の前に立ちはだかる高い壁を何度も殴ったり蹴ったりするが、びくともしない壁に絶望の色を隠せない。
奥歯を噛みしめる者、手の平を握りしめる者、頭を抱えしゃがみこむ者と、他者多様に打ちひしがれていた。
何かが彼らに迫ってくる。
もう少しで追い付かれてしまう。
捕まってしまう、何かに。

その時だった。
眩しい光が辺り一帯を包み込んだ。
目を開けていれらないほどの強い光に彼らは目を瞑った。
そして―――……。




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