第18章 【釘崎野薔薇】ショッピング
休憩がてらカフェに立ち寄り、軽く甘いものでお腹を満たす。
やっぱり疲れた時に甘いものっていいよね。
幸せな気分になる。
野薔薇っちゃんといつも話すのは、ファッションのことや最近流行ってる音楽やテレビのことだけど、今は死んでいたと思われていた同級生の男子が生きていたことに驚いたとか、口数の少ない同級生の男子が日向ぼっこしてしてるネコと戯れてそのまま寝ていたとか、そんな話で盛り上がっていた。
そして現在進行形で話題の中心となっているのは、一年上の先輩と最強と謳われる呪術師の先生だ。
「でさ、真希先輩のスカート履いてたの狗巻先輩だったんだけどさ。私のスカート誰が履いてたと思う?」
「誰~。想像つかない」
「あのバカ目隠しだったんだよ?ありえなくない?普通にセクハラ案件でブタ箱行きだわ」
「あっはっはっはっはっ!!やっば!!なにそれ!!ちょーウケんだけど!!」
「うるさっ!!お前の笑い声くそうるさいんだけど!!」
テーブルをバシバシ叩いて、私は目じりに溜まった涙を拭った。
そんなおもしろいことがあったなんて知らなかった。
その時の私何してたの。
「そん時のあんた爆睡してたわよ、徹夜でゲームして」
「まじかぁ。あほだね」
「ほんと、最悪だわ、あの馬鹿。しかも虎杖にその姿見せたらしくて虎杖も爆笑してたって話だからね」
「あっはっはっ!!まって~もうやめて~。お腹いたい……」
全部が面白くてすぐに笑ってしまう。
今なら転がった箸を見ても爆笑できそう。