第18章 【釘崎野薔薇】ショッピング
「おい!!」
よく晴れた昼下がりの日曜日。
私の部屋に勢いよく同級生の釘崎野薔薇が入ってきた。
その顔は般若のように険しい。
私は眠い目をこすり、ベッドから身体を起こす。
「……なに、野薔薇っちゃん」
「何じゃねえよ、テメー。私との約束忘れてんじゃねえぞ」
今にも私を殺しそうな凶悪な瞳に私は頭をうーんと悩ませる。
約束……?
なんかしてたかなぁ……。
ポク、ポク、ポク……チーン。
「………あ」
野薔薇っちゃんの言葉に一瞬ハテナが浮かんだが、頭の中で鳴った音に記憶が蘇り小さな声が漏れた。
そうだった。
今日野薔薇っちゃんと出かける約束をしていたんだった。
「ごめん。昨日、ホラゲー全クリするまで寝れまテンを一人でやってた」
「でしょうね。みりゃわかる」
「ちょ、今すぐ準備するから寛いでて」
腕を組んで仁王立ちをする野薔薇っちゃん。
少しでも機嫌を直してほしくて私は急いで布団から起き上がり、適当にお菓子とジュースを彼女の前に差し出した。