• テキストサイズ

【雑多】be there【短編集】

第25章 【釘崎野薔薇】そのわけを






放課後、は数日後に迫ったテストに向けて勉強していた。
部屋では誘惑に負けてしまいどうしても集中できず、誰もいない静かな教室で真面目に取り組んでいた。
ノートと教科書を開きペンを走らせる。
最初の1時間は集中できていたのだが、ここ最近の激務に身体が限界を迎えたのか、うつらうつらと船を漕ぎ始めた。
ゆっくりと項垂れる頭は机に静かにぶつかり、そのまま深くは眠ってしまった。

「ー?」

その時、彼女の名を呼ぶ声が廊下から聞こえてきた。
クラスメイトの釘崎野薔薇だ。
虎杖と伏黒と一緒に4人で勉強をしないかと誘いに来たらしい。
教室を開けた野薔薇は机に突っ伏して寝ているに気が付いた。
すやすやと眠る彼女を顔はどこか幸せそうで、どんな夢をみているのだろうと思い小さく笑みを零した。

「涎出てるわよ。汚いわね」

口の端から零れるの涎を持っていたティッシュで拭い、ゴミ箱に捨てる。
大きな音を立てないよう椅子に腰を掛けると野薔薇は、愛おしいものを見るような眼差しで暫くの寝顔を見つめていたが、少しだけ開いた彼女の唇に釘付けになった。




/ 437ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp