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【雑多】be there【短編集】

第23章 【呪術廻戦】DOOR【5】








「汚ねえ手で触んじゃねえよ!!!」

真希はそのまま地面に投げつけた。
地面に倒れる直哉は急な締め付けから解放された反動で大きく咳込んだ。
その後ろには自分を見下ろす甚爾がいる。
甚爾は情けなく咳込む直哉を見つめたあと、真希に視線を移した。

「ハハッ。てめぇみてーなゲスな男に値踏みされたかねぇんだよ。殺れるもんなら殺ってみろよ。てめぇのその貧相なモノ蹴り上げてやるよ‼」
「なんやと、コラァ!!!」
「ははは。随分と威勢のいい姉ちゃんじゃねえか。だが、口の利き方には気をつけろよ」

どこか楽しそうな声を上げて笑う甚爾はその手に持つ物を見せつける様に真希の目の前に差しだす。

「好きな時に好きなタイミングで、俺は"コレ"をばらまくことができんだぜ!!」

瞬間。
男の持っていた袋が割れ、中に入っていた液体が直哉の全身を濡らした。
興奮した甚爾が思い切り袋を握りしめたらその握力によって割れたのである。
銀行内は悲鳴と恐怖で溢れかえった。

そして続報が入ったニュースでは、銀行犯は2組いることと拳銃の他に悪魔的事件を起こしたサリンが持ち込まれていることが大々的に報道された。
流石に今まで我関せずだった人々も足を止めた。
死人は出ているのか、中ではどんなことが起きているのか、サリンはばらまかれたのか。
時が止まりそうなほどの緊張が全国に駆け巡った。




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