• テキストサイズ

【雑多】いつかどこかで【短編集】

第16章 【ヒロアカ】Who killed Cock Robin【1】







しかしここまで探して上鳴が見つからないとなると相澤もそう簡単に見つかるとは思えない。
それにそろそろ30分が経つ頃だ。
自分たちが戻らなければホークスたちに心配をかけてしまう。

「一度戻ってホークスや緑谷たちに今の事を話した方がいいと思う。そこからどうするべきか話し合うべきだ」
「………情けねえな、俺。ヒーロー科なのに冷静になれなくて……」
「この状況じゃ冷静になんてなかなかなれないよ。まして友達と担任が目の前でいなくなったら」
「心操がいてくれてよかった。じゃなかったら俺……」
「それはお互い様だよ。俺も切島がいなかったら、怖さで何もできなかったと思う」

切島は気合を入れるため、自分の頬を思い切り叩き「大丈夫だ」と前を向いた。
バカだ単細胞だと言われるが、それは逆をいえば切り替えが上手いということでもある。
素直で純粋だからこそ、今の自分にできることを瞬時に考える柔軟性が彼には備わっている。
その証拠に、先ほどまで狼狽えていた切島の姿はどこにもなくいつもの彼の姿がそこにはあった。
心操は安心感を覚え、急いでA組の教室へと戻った。



/ 419ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp