第23章 【呪術廻戦】DOOR【5】
その頃、真希はと言うと。
時計が3時になったのを確認し、シャッターやカーテンが全て降ろされているのも確認した。
警察がここにくるのも時間の問題。
車の手配はもうすでに済んでいるようだった。
あとは真依がバックに金を詰め込むのを待つだけ。
「逃げるのを協力してくれれば悪いことはしないからさ」
クスクスと笑いながら、面白そうに拳銃を一人一人に突きつける。
「悪いな、怖い思いさせて。私だってこんなことしたくなかったんだぜ?この銀行襲ったのだってたまたまだったし。運が悪かったと思って諦めなよ」
「支店長!!2億、持ってきました!!」
丁度その時、真依がお金が詰まったバックを持ってきた。
重たそうにしながら、硝子の所へ向かっていたら緊張して足が固まっていたからなのか、大きくつまずき2億の入ったバックは宙を舞い、客の身体に当たった。
これが2億の重さなのか、と少々場違いな事を考えてしまったがそれほどまでに重たかった。
真希は客に近づきバックを取ろうとした。
が。
「動くな」
一か所に固まっている客のどこからかそんな声が聞こえた。
「銃を置け」
そう言ってゆっくりと立ち上がる2人の男性。
縛っていたはずの縄はどういうわけか解かれていた。
「なにやってんだ、君!」
硝子は慌てたように彼らに大人しくするように説得するが、聞く耳を持たないのか、彼らはポケットからあるものを取り出した。