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【雑多】いつかどこかで【短編集】

第16章 【ヒロアカ】Who killed Cock Robin【1】






一方、相澤組はというといなくなった上鳴の行方を捜していた。
各学年の教室、職員室、保健室、全てのところを探したが上鳴の姿は見当たらなかった。

「なんで、いねぇんだよ……」

声を震わし不安に満ちた表情で今にも泣きそうな切島に相澤は「落ち着け」と彼の肩を軽く叩いた。
相澤自身、大事な教え子が一人いなくなったことに焦りを感じていないわけではないが、大人であり教師でありプロヒーローの自分は冷静でいなくてはいけないと言い聞かせる。

ホークスさんがいてくれてよかった。

取り乱すことなく平常運転でいれるのは彼の存在もあるからだろう。
でなければこんなに落ち着いてはいなかったかもしれない。
相澤はゆっくり息を吸って大きく吐いた。

刹那。

轟音と共に辺りが閃光にに包まれた。
それが雷だとわかったのは再び体育館が薄暗い闇に包まれた時だった。

「び、っくりした……」

切島は胸に手を当てて目を見開いた。
心臓がどくどくと大きく脈打つほど自分は驚いたのだとわかり、漢らしくねえと小さく呟く。



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