第14章 【五条&七海】死んだ方がマシだった【R18】
はー、はーと七海との荒い呼吸の音のみが響く。
指先すら動かすのもだるく、は呆然と涙で滲む視界で天井を見上げていた。
体を貫通していった快感が強すぎて、何が起きたのか分からない。
必死で呼吸を整えているその視界に、黒い影が射す。
の視界に映ったもの、それは無表情な五条の顔だった。
目を丸くしている馨に、それはどんどんと接近し。
ガッとの顎を強い力で掴むと、五条はそのまま呆然としている顔を舐め上げた。
思わぬ光景に目を見張る七海。
五条は、涙や涎で汚れたの液体を舌で舐め上げ。
そしてそのまま、まるで食いつくようにその唇に口付けた。
七海が身を引き、の中から自身を抜き出す。
「ん…っふぅ…っん、ぅ…、ふぁ……」
その刺激にさえ跳ねる身体。
只でさえ混乱しているに、突然の乱暴な口付けは嵐でしかなかった。
初めてのキスは、苦いような甘いようなよくわからないコーヒーの味がした。
容赦なく口腔をなぶる舌に最初こそ訳も分からず抵抗していたが、舌をを絡め取られ、唾液を送り込まれているうちに、酸欠のためか意識が朦朧としてきた。
五条の舌先に歯列を舐め上げられ上顎を擽られるうちに、瞳をとろけさせたの体がピクンピクンと反応する。
「んぁ……、ふぅ、んむっ……、んン……」
の手が、知らず知らずのうちに五条のシャツを握り締め皺を作った。
何度も角度を変え貪るようなキスをする五条相手に、が抗う術はない。
口腔から溢れた唾液が、の顎を伝い喉まで流れる。