第14章 【五条&七海】死んだ方がマシだった【R18】
「七海さ……っ」
止めてほしくて思わず名を呼んだ。
そう、こんな、自分を宥めるすかすような、恋人が恋人を甘やかすような―――。
……………!!
言いようの無い恐怖がを襲った。
そうだ、先から感じていた違和感と嫌な感覚。
五条に犯された時には感じなかった恐怖。
自分は今、恋人のように、行為を、されているんだ……!!
五条のあれは、ただの暴力だから耐えられた。
しかし七海のこの行為は明らかに暴力ではない。
こんな、恋人じゃないのに、好きな人じゃないのに、まるで壊れ物を扱うような……。
絆されたくないのに、この行為に何の意味もないなら、酷くしてほしいのに。
彼女の中にある彼女なりのプライドが、音を立てて軋む。
「、やっ……、ぁ、い、嫌っ……」
思わず拒絶の言葉を口にしていた。
恐怖に見開かれたの目。
しかしその胸中など知る由もない七海はに甘く笑んで見せ、ゆっくりとその足を開かせた。
「大丈夫、なるべく痛くしないから」
「ち、違……っ」
あまりの恐怖にとっさに助けを求めるように視線を反らすと、そこにはソファーに座り自分達を見下ろしている五条がいた。
視線が合いピクリと反応したその冷たい瞳を見て、は唐突に思い出す。
地獄を見せてやるよ―――。
の目から、涙が溢れた。