第14章 【五条&七海】死んだ方がマシだった【R18】
そして。
「起きろ!!ご主人様のお帰りだよ!!」
「がはっ!!?」
腹部を襲った物凄い衝撃には一気に覚醒した。
余りの痛さにソファから落ちたは涙目で上を見上げた。
先ほどまで自分が寝ていたそこには、相変わらずのシニカルな笑みを浮かべて見下ろしている五条の姿が。
その姿を目撃するのは、がたっぷり7時間ほど寝た後の、明け方4時近くだった。
「おっ、お帰りなさい……」
「オイオイオイオイ。そこは"ご主人様"も付けなきゃダメでしょう?」
「……、ご、ご主人様、お帰りなさいませ……」
「うん、いい子」
自分が無理やり言わせたにも関わらず満足気に笑っての頭を撫でた。
「今度から僕が帰ってきたらそう言ってもらおうかな」
「は、い……」
上から見下ろしてくる五条の嫌な感じに笑う顔にはただ頷くしかない。
何度か咳込むの頬に苦しさから流れた涙が伝い、それを見た五条は何かを思いついたように指を鳴らした。
「今からSMごっこする?」
「え……?」
五条の笑顔に気が遠くなり気がした。
後悔しても遅すぎた。
内心目を回しているに構うことなく、五条は背後をゆったりとした動きで振り返る。