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【雑多】いつかどこかで【短編集】

第14章 【五条&七海】死んだ方がマシだった【R18】








「五条さん、あのって女性、最終的にどうするつもりなんですか?」

午後13時を回った頃。
七海建人は雑談のついでに、と自分の上司の五条に話題を振る。
五条は答える気がないのか鼻歌を歌っていた。
運転席に七海、後部座席に五条。
二人は今、ビルの裏手の通路に車を停めている。
答える気がないならそれはそれでいいか、と考えていた七海だったが彼の耳に珍しく上機嫌な五条の声が届いた。

「まだ考えてないけど、ウリでもやらせながら当分飼っとこうかなて思ってる。始末したいわけじゃないし」
「身体を売らせるんですか?てっきり水商売の方かと思いました」
「どう見ても酒飲めないでしょ。だったら風俗にでも行かせるよ。すごい上玉だったし」

飄々とした笑顔を見せる五条に、それまでバックミラー越しに会話をしていた七海がバッと振り返った。

「……ヤったんですか。」
「え?うん。あ、もしかして七海もヤリたかった?試してみる?なかなかだよ」
「いえ、結構です。……というか、五条さんってタイプじゃない女性でも抱けたんですね」
「いや、抱けなかったと思ったんだけどね、確か」

まるで他人事のような五条に、七海が溜め息を吐いた。
七海がの存在を知ったのは、あの日、弟を助けに店にやって来た時だ。
髪の毛も乱れて汗だくの彼女は、正直地味でぱっとしない印象だった。
だからこそ、そんな彼女を五条が抱いたと知り驚きを隠せなかった。
五条は才色兼備の女を好む傾向があるから。



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