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【雑多】いつかどこかで【短編集】

第12章 【石神千空】プラネタリウム





次の日。
私は昨日と同じ荷物、同じ時間、同じ場所にテントを張って、流星群を、石神くんを待った。
昨日と同様に心臓はドキドキと脈打つけど、昨日と違うのは心臓の脈打つ速度と鼓動の大きさ。
今日は1月3日の22時38分。
あと1時間と22分……あっ、1時間21分になった。
つまり日付が変わった瞬間、石神くんの誕生日がやってくる。
カバンの中の奥にしまってあるプレゼントを漸く渡せると思うと、このまま失神してしまいそうな勢いだ。

「本当に今日来るんだよね、石神くん……」

実は21時過ぎには裏山にいた。
緊張のあまり眠れなかったし、家にいるとソワソワしてしまって落ち着けなかった。
かといって今落ち着けているかと言われるとそんなわけもなく。
長い長い時間を一人過ごしている。

杠ちゃんと大木くんからはすでに誕生日プレゼントを貰ったと言う情報を杠ちゃんから貰った。
乗り気じゃない誕生日会もお昼に済ませたそうで、夜は観測に集中すると言っていたということを杠ちゃんから聞いた。
いつ来るんだろう、それも聞いとけばよかった。



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