第3章 【爆豪勝己】盲目をつきやぶれ
「パトロール、お前も一緒だ」
「は?」
「すまん」
そんなの聞いてない知らない。
上司ではあるがこれが睨まずにいられるだろうか。
そんな私の心中を察したのかエンデヴァーさんはもう一度「悪かった」と謝ってきた。
「ホウレンソウはしっかりしてください。今日だけで二度驚かされました。これで私が外に出ていたらどうするつもりだったんですか。そもそも、いくらインターンだからと言って急に来られてもこちら側としては……」
「だから今度から気を付けると言っているだろう」
「ご、ごめんなさい……!!さんたちの都合とか全然考えてませんでした……」
「ごちゃごちゃうるせえな。いつどこから来るかわかんねえ厄災や理不尽を覆すのがヒーローなんじゃねえのかよ」
「君自身を厄災として扱っていいんだったら、いつでもヒーローとして動いてもいいんだよ」
「爆豪落ち着け。こうなった原因は全て親父のせいだ。責めるなら親父を責めろ」
街を歩きながらエンデヴァーさんに文句を垂れ流した。
その様子にデクは慌てたように頭を下げるが、その勢いに首が落ちやしないかと心配になる。
部下にも咎められ息子にも咎められるエンデヴァーさんは、少しだけ小さくなったような気がしたが、多分気のせいだろう。