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【雑多】いつかどこかで【短編集】

第12章 【石神千空】プラネタリウム






私の中で変化があるとしたらもう一つ。
プラネタリウム見学に行ったあの日から、私はよくそこへ足を運ぶようになった。
月や星、宇宙に魅了されたというのもあるけど、一番の理由は彼に近けると思ったから。
宇宙を感じている間だけは、彼と同じ景色を見れているんじゃないかと、宇宙を知る事ができれば彼のことを知れるのではないかと、彼の目に映る風景を私も見てみたいと、そう思った。

そんな日常を過ごすだけの日々を繰り返す。
彼の存在が私の中で大きくなっていくのに、行動にすることができないまま、12月になってしまった。

「2学期の終業式に、クリスマスプレゼント交換会をしたいと思います」

12月10日、HRの時間に先生がそう言った。
こういうイベントが大好きな先生だからなのか、それとも人との交流を大事にする先生だからなのか、イベントごとにはことあるごとに乗っかる先生だった。
ハロウィンの時もクラス全員にお菓子を配っていたし。
クラスもそんな先生が好きで、プレゼント交換という響きに盛り上がっていた。
終業式、つまり12月24日にそれは行われる。
予算は各々に任せるらしいが、あまりにも高価なものはNG。
誰が貰っても嬉しい物が条件、らしい。



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