第18章 【呪術廻戦】DOOR【2】
ザーッ。
砂嵐が虎杖の前に現れる。
小学校、中学校、高校、と。
ずっと一緒だった。
五条と夏油は一緒の大学に行って。
東堂と伏黒は違う大学ではあったけど、大学自体は近い距離にあったらしく、会える時は会っていたと言う。
虎杖一人だけが、みんなとの会えない時間を過ごした。
それでも夏休みや冬休みになれば5人で会って、くだらない話で盛り上がって、たくさん笑った。
だけど、やはり感じる寂しさと言うものはある。
自分の知らない大学生活を彼らは送っている。
知らない友人と知らない話題で盛り上がって。
共通の話題なんて一つもないから、気を抜けば大学の友人の話をされる。
そんなの聞いてもわからないから聞きたくない。
そう思っても口には出せない。
だから適当に相槌を打って、適当に笑う。
それが虎杖の中の虚しさを大きくさせた。
大学3年の後期ともなれば就職活動やらで忙しくそう簡単に会えない日が多くなった。
大学4年は就職活動に加え卒業論文も加わり、ますます忙しくなった。
卒業後は新社員として新しい事を覚えたりなんだりと忙しく、やっと懐かしい顔ぶれと再会ができたのは、それから数年後の事だった。
今まで砂嵐だったそれは、夕暮れの中学校、進学した桜舞う高校、大学、そして会社と、ぐるぐるとループするように回り続けている。
そしてやっと音を立てて、チャンネルが切り替わった。