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【雑多】be there【短編集】

第18章 【呪術廻戦】DOOR【2】







「悠仁、そいつから離れろ。そいつうんこマンだぞ」

と、ゲラゲラ笑う五条。
釣られて夏油もくすくすと笑った。

「なに、お前うんこしたの?」
「人は皆、排泄をするものさ、ブラザー」
「……手、洗った?」
「洗ってませーん!!」

ぎゃはははっと声をあげて腹を抑えながら笑う五条。
虎杖は若干引き気味であったが、伏黒が「東堂は、意外とエチケットとか身嗜みに滅茶苦茶気を遣ってるぞ」というセリフに、ホッと胸をなでおろす。
そしてなぜか猥談へと話は発展する。
男という生き物はいつになっても己の性欲に忠実であり、特に思春期ともなれば頭の中は9割性欲で満たされていると言っても過言ではない。
ちょっとした下ネタですら、彼らにとっては妄想するための材料に過ぎない。
三代欲求に、逆らうことなど人間にはできないのだ。

夕暮れの放課後の教室。
彼等は自分の好きな女子のタイプや何をオカズに抜いているのかとか、この前女子と関節ちゅーをしたとか、そんな話で盛り上がる。

こういうどうでもいい時間が、虎杖はすごく好きだった。
楽しかった。
ずっとこんな時間が続けばいいのにと、思うほど。
だけど、青い春という儚い時間はすぐに過ぎていく。
下校時刻のチャイムが鳴れば、誰かが「帰るか」と言って、彼らは別れる。

この寂しさが、儚さが、次の日に訪れる再会に喜びと嬉しさに上書きされ、また新しい明日がやってくる。

そうやって時間を過ごした。
そうやって思い出を作った。
そうやって募る感情が日に日に増していった。




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