第6章 【石神千空】人はそれを○○と呼ぶ【R18】
何を不安に思う事があるのかと疑問の思うほど二人の思いは確かなもので、だからこそこんな茶番に付き合わされたことにいささか腹を立てた氷月は仕返しと言わんばかりに「素股なんかでイくなんて淫乱な人ですね」と嫌味たっぷりに言った。
「そんなに気持ちよかったんですか、モズくんの素股は」
「ひょ、ひょうがくん……っ!!」
「だったら、千空くんにちゃんと謝らないといけませんね。そうでしょう?他の男に簡単になびくような人なんですから。ちゃんと、誠心誠意、ごめんなさいと、言わないといけない。ああ、それともおねだりの方が言いやすいですか?」
「うっ……」
「いつもはなんておねだりしているのか知りませんが。ちゃんと言うんですよ。誰のナニを誰のドコに欲しいって……」
千空の胸に顔を埋めていた彼女はゆっくりと顔をあげた。
抑えきれない嫉妬の情が燃えるように真っ赤な瞳を火照らせ彼女を見下ろしていた。
本気で怒らせてしまった、怒った顔もかっこいい、もっといろんな顔を見たい、めちゃくちゃにされたい。
今の彼女にとっては千空の全てが刺激の対象となっていた。
だから簡単に氷月の言葉に乗ってしまった。