第6章 【石神千空】人はそれを○○と呼ぶ【R18】
千空は羽京に教えてもらった場所へ急ぐが、焦りや苛立ち、不安から何度も足をもつらせ躓く。
それが更に千空の気持ちを逸らせる。
洞窟に近づくにつれ、聞こえてくる彼女の鼻にかかった声と肌と肌がぶつかり合う音に千空は唇を噛みしめた。
「!!」
「おや、千空くん。遅かったじゃないですか」
「んーーー、ちゃん、だっけ?王子様が迎えに来たよ」
「せっ……千空くんっ……、あぁっ、」
自分の目に映る光景が嘘であって欲しいと願わずにはいられない。
洞窟へ入るなり、彼の目に入ったのは彼女を後ろから攻めるモズの姿と、それを視姦している氷月の姿があった。
「随分暴れてたけどさぁ、見なよ千空。こーんなになっちゃって……。身体は素直だったってことだよね」
「誰に、躾けられたのでしょうね。……千空くん、君ですか?」
二人はくすくすと厭らしく笑った。
モズは、腹ばいとなりお尻を高くつき上げた彼女に覆いかぶさると先ほどよりも激しく身体を揺さぶり、甘美の声をあげる彼女の表情は蕩け切っていた。
それを楽しそうに見つめていた氷月だったが、眉をぴくっと動かすと彼女に近づきその唇に己の唇を寄せた。
「んぅ……、はぁ、ん……ぁ、」
舌を絡め深くなる口付けに飲み切れない二人分の唾液が地面に落ちる。