第4章 寝顔【不死川実弥/*】
いきなり口淫すると言い出した円華にはかなり驚かされた。
円華のを舐めた事はあっても、逆はさせた事もなければ、させようと思ったことすら無かった。
願望が無いと言いえば噓にはなる。
少なくとも望まなければさせないつもりでいたが、こうもあっさり来るとは露程も思っちゃいなかった。
「…クっ、…円華…」
「ん、…ふ、ぅんっ、ん…」
ぎこちないながらも必死に奉仕する円華の姿は唆るとか、もうそんなもんじゃない。
時折、咥えながら伺うように涙目になりながら見上げる円華に実弥も理性ギリギリだ。
(これは…、やべェ…加減できそうにねェ、な…)
顔にかかりそうな長い黒髪を掬って避け、頭を撫でてやると、小さく鼻から抜けるような声を出しながら身体を捩らせる。
そんな円華の姿に咥内で質量が更に増し、彼女も気付いたのか、浅く咥えながらも必死に喰らいついている。
今すぐにでも円華の中にその欲棒を突き立てて、ぐちゃぐちゃに掻き回してやりたい。
「…くっ、…円華。…もういい」
実弥の言葉に悲しそうに目を見張る円華は、クチュっと小さな音立てて吸い取りながら口を離した。
「…気持ち、く…なかった?」
か細く悲しそうな声を出す円華に、本日二度目の溜息が漏れた。
なぜだかこっちが気恥ずかしくて眼が合わせられない。
実弥は視線を逸らし口元を隠すように手で抑えた。
「…ちげェ。その逆だァ。…俺が我慢出来そうにねェ」
「え…?そ、なの?気持ちよかった?」
嬉々とした声音に横目に視線を向けると、実弥の言葉に食い気味に目をキラキラさせている円華。
今日の円華はどうも調子が狂う。何か考えちゃいるんだろうが。
(…さて、どう聞き出そうか)
そう思案しながら跪いていた円華を後ろへ押し倒すと、その衝動でフルっと胸の膨らみが軽く揺れる。
「わ、っ、…え?…さ、実弥くん?」
「…俺もお返ししねェとなァ…?」
困惑気味に首を傾げる円華がこれからどんな風に鳴いてくれるのか想像するだけで自然と口角が上がった。