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貴方とかくれんぼ[ky]

第14章 ひととき


 ご飯を作るといっても、私は簡単なものしか作れないから、お米を研いで、炊飯器のスイッチを入れる。
 その間に、冷蔵庫に入ってる材料や戸棚の調味料を取り出して、お米が炊けたと同時に私はおにぎりを握った。
 中身は昆布とかタラコとか、色々入れて。
 炊きたてのご飯で作るおにぎりはとても熱かったけど、この方が美味しいって聞いたから、頑張って握った。その間、キヨさんはソファに座って待っていたけど心配そうにチラチラとこっちを見ていてなんだか可笑しかった。
「出来た」
「おお、美味そうじゃん!」
 ノリで巻いたおにぎりをキヨさんに持って行く。キヨさんは嬉しそうにおにぎりを受け取ってくれた。
「あんまり上手じゃないかもだけど……」
「いやいや、めっちゃ上手いよ! 俺絶対作るの無理だし!」それからすぐにキヨさんはぱくりとおにぎりを食べた。「ん、美味ぇ! ユメ子ちゃん天才じゃん!」
「良かった……」
 前に塩と砂糖を間違えたことがあったけど、今回は上手に出来たみたいだ。
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