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導きの巫女と勇者サマ御一行[dzl]

第43章 エンド要塞へ


 そうして休憩も終わり、また更なる移動を続けた私たちは、日が暮れる頃には白樺の森にやって来ていた。
 明るい森で比較的凹凸もない道のりは歩きやすかったが、皆からは緊張感が張り詰めていた。エンドラがいるエンドへ繋ぐ要塞が、もう目と鼻の先にあるからだ。
「周りは森ばかりなのですが、エンド要塞はどちらにあるんですか?」
 と私が質問を投げると、五人は一斉に地面を指差した。なんと、エンド要塞は地面の中にあるのだという。
 ならどうやって入るのだろうと思っていると、少し下がってと言われその通りにする。すると、ぼんじゅうるたちが各々スコップを取り出して地面を掘り出したのだ。私も手伝おうとしたのだが、その作業はかなり重労働で全然役には立たなかった。
 その内、見つけた! と誰かが声をあげた。覗き込むとおらふが穴の下でこちらに向かって大きく手を振っていた。階段状に掘った地面の中に、明らかに自然物じゃない建造物が見えた。
「ナイス、おらふくん!」
 ぼんじゅうるが大きな声でおらふにそう言って手を振り返した。あとから他の人たちもおらふの掘った穴に戻ってきて同じくナイスと言い合った。
 そうして私は、馬を近くに留めてみんなと一緒に地面の中へ下りて行った。おらふが階段掘りをしていたとはいえ舗装された道とは違って歩きづらく、私はみんなに助けられながらなんとかエンド要塞へ踏み込んだ。
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