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導きの巫女と勇者サマ御一行[dzl]

第32章 次なる目的地は


 みんなの元に戻ると、私とおらふの食事だけ残してテーブルに地図を広げているぼんじゅうるたちがいた。
「おかえり、ユメさん、おらふくん」とドズルがこちらに目を向けてから手元の地図に視線を戻した。「次の目的地の話をみんなでしていたんだ。二人も話し合いに参加してくれるかな」
「はい!」
「もちろんやで♪」
 スケルトンと魔法陣を使えば何度でも会えると分かったおらふはすっかり元気を取り戻していた。私は安堵し、ぼんじゅうるとおんりーを振り向くと二人も同じ気持ちなのか小さく頷いた。
「それで、その杖は……?」
 とおんりーが私の手元を目で指しながら訊ねた。私の手には、スケルトンからもらった大巫女の杖が握られている。粉々になっていた宝石の部分も、すっかり元通りだ。
「スケルトンさんが直してくれたんです」
「スケルトン……?」
 おんりーは私の回答に不思議そうな顔をしたが、今すぐ語らなくてもいいだろうと思った。私はおらふと目を見合わせて一緒に笑った。
「何なに、ユメちゃんといつの間にそんなに仲良くなったの?」
 と少し茶化すようにぼんじゅうるが割って入って来た。おらふがいつも仲良いですよ、と笑って返すので私も賛同を示すように頷いた。それからみんなで笑い合って。
 楽しい仲間だなって、心から思った。
 そうしてひとしきり笑い合ったあと、私たちはテーブルに広げた世界地図を覗き込んだ。私たちは今、サンディ王国がある砂漠地帯にいるが、そこからまた緑の地を進み、農村地帯へと進んでエンドラのいるエンドに向かうという話をしてくれたのだが……。
「何日か前に大雨が降ったみたいでね……通り道に土石流があって通行出来ないみたいなんだ」
 とドズルが眉間にシワを寄せる。私は地図へ目を向けて考えた。
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