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導きの巫女と勇者サマ御一行[dzl]

第28章 帰還


「ユメちゃん、ユメちゃん!」
「ぼんさん、無理に起こすのはよくないですよ。回復魔法も掛けたし、すぐに目が覚めます」
「あ、向こうに誰か来ますよ」
「もしかして、サンディ王国の人やない?」
 四人の会話が聞こえた。
「うーん……」
 私は、ゆっくりと目を開ける。雲の遮りさえもない太陽と砂漠の煌めきで目が眩んだ。
 そして目が慣れてきて見えたのは、四人の顔。私はあのあと、気絶していたみたいだ。
「わ、すみませんっ」
 私は慌てて上体を起こす。私は、ワラで出来た敷物の上で横になっていた。ドズルが傍らで気にしないでと笑い、反対側ではぼんじゅうるが控えめに笑みを浮かべた。
 少し離れたところでは、サンディ王国の警備兵たちの援護を見つめているおんりーがいて、おらふはそこに座り込んだままガラスケースに入ったポピーを抱えていていた。そんなおらふと顔を向けると、私と目が合った。
 おらふは笑顔は見せてはくれたが、少し元気がないみたいだった。
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