第26章 スケルトンと骨モンスター
「あれ、どうしたんやろ? スケルトンさんたちおらんなぁ」
とおらふは柵に上体を乗り上げて覗き込む。その横でおんりーがガンナーから何か紐らしきものを取り出してこちらを見据えた。
「下りてみます? これで下りられますけど」
おんりーのガンナーは銃口から紐が出ていて、先端には金属製のフックがついていた。それを柵に引っ掛けて吹き抜けへ直接下りて行くというのだ。
下のフロアには骨のモンスターが何体もいた。ちょっと怖いけど、これが王女のやることならば、やるしかないのかもしれない。
「下りましょう。サンディの国の人たちにはよくしてもらっていますし、人々のためになるなら……」
お父様とお母様のために、そして、これから女王になるだろうノゾミのために、自分がやらなくてはいけないだろうと私は思ったのだ。
「分かりました。先に下りますね」
おんりーはそう言ってフックを柵に引っ掛けた。するとおらふが前に出た。
「待って、下のモンスターは僕たちがやるよ」
と言うなりおらふは下のフロアに向かって指を突き出した。すると、おらふの肩にいた大蜘蛛が飛び出し、天井に向かって糸を吐くとあっという間に下のフロアへ下りて行った。