第24章 力
「魔法使いって、その……そういうことも出来るんですね……?」
私は驚きを隠せないままついそう言ってしまった。しかしドズルは明るく笑った。
「はっはっはっ、ほんと、僕もびっくりなんだけどさ。自分に強化魔法掛けたら、いつの間にか出来るようになって」
「ああ、強化魔法……」
魔法の力とはいえ、見るからにドズルは筋肉隆々で、魔法使いとはかけ離れた肉体系のように見える。魔法だけでそこまでの筋肉を得られるとは、私は思えなかったのだ。
「だから、ドズルさんがいないと困るんだよね」
「は、はぁ……」
ぼんじゅうるは私にそう言ってドズルが破壊した壁の奥へと突き進む。私は信じられないことばかり起きてついて行くのが精一杯だった。
私は、この一行で何か力になれているのかな。
「ユメさん?」
おんりーがこちらを振り向いた。私は慌てて走り出した。
「今行きます!」