第22章 骨のモンスターのナゾ
「ありがとうございます、旅のお方。おかげで国の平和は守られました」
サンディ王国の警備隊隊長なのだろう人が前に出て、ぼんじゅうるたちに感謝を述べた。
「いやいや、頑張ったのはおらふくんの方よ」
とぼんじゅうるがおらふへ目を向けると、おらふは肩に蜘蛛を乗せたままきょとんと目を大きくした。
「たまたまよ。だってあのまま放って置いたら、みんな怪我しそうだったし」
馬も無事でよかった、とおらふはにこりと笑む。
「でも、おらふくんがいなかったら、間に合わなかったかもしれないし」
とおんりーが言う通り、もしおらふがいなければ、私たちが駆けつける前に国中が大パニックだったかもしれない。もっとも、私は何もしていないのだが。
「それにしても、さっきのモンスターはなんだったんだろうね?」
と話を切り出したのはドズルだった。勇者たち一行でも知らないモンスターがいるなんて、と途端に不安を覚えて私はドズルと隊長を交互に見た。隊長は眉間にシワを寄せて、実は……とこう話し始めたのだ。
「最近、見たことのないモンスターがいるという話は、城の方には来ていたんです。しかし、モンスターを見かけるという洞窟へ派遣した兵士が……未だ戻ってはおらず……」
その発言にゾッとした。それは、エンドラが復活したことと関係があるような気がしたから。
私が、もっと早く大巫女の力を発揮していたら、みんながこんなに大変な目に遭ってはいなかったのではないか。
そう考えていると、隊長の注意が私へと向いたようだ。