第18章 蜂の仲間
「おらふくん、水は?」
「ここにあるで」
とおんりーにおらふが全員分の水筒を渡すと、視線はすでに馬に乗っているぼんじゅうるへ向いた。
「あれ、ぼんさん眠いの?」
「ん、大丈夫大丈夫」
おらふくんの問いにぼんじゅうるはそう返答しているが声は大丈夫そうではない。
「すみません……私が城の者から馬車を出してもらえばよかったですよね」
城の従者たちが私の指示に従うかは分からないが、今はノゾミの命が懸かっている。ノゾミの為なら、馬車くらい出したんだろうな。私はそう思った。
「サンディにはもうすぐ着きます。その時どこかで馬車を借りましょう」
とおんりーが私をフォローするように言った。そうやね、とおらふは頷き、私は暗い気持ちをなんとか払ってぼんじゅうるが乗る馬の手網を握った。