『ヒロアカ』I want you【ホークス・爆豪・荼毘】
第1章 はじまり《※ホークス》
俺本当は甘いコーヒーの方が好きなんだよね
ちょっとカッコつけてブラックを頼んだのはちゃんには内緒
男って好きな女の子の前じゃカッコつけたくなるもんでしょ?
「よし、そろそろ行こうか」
「うんそうだね」
レジへと向かうとホークスは当たり前かのようにささっと会計をしてしまう、実にスマートだ
「え、ねぇちょっとホークス!私も払う!私もヒーローのアルバイトとかでお金もらってるんだから!」
「俺が女の子にお金出させる程、困ってるように見える?これでも俺一応ヒーローランキング2位なんですけど」
ちょっと拗ねたような顔でホークスが言ってくる
確かにその通りだけど…
「…っそうだけど私が選んだお店なのに」
申し訳なくてもごもごしてると
「じゃあ出世払いってことでよろしく」
そう言ってササっとお店から出て歩き出してしまう
ここは彼に甘えるとして
「ご馳走様です」と言うと
「いいえー」
と笑って細くなった目と軽い返事が返ってくる
その後は適当にショッピングをしたりブラブラしたりしてあっという間に辺りは暗くなってきた
暗い空を見るともうそろそろ帰らなきゃ…と寂しくなる
「ちゃん明日から学校でしょ?そろそろ戻らないとだね」
「うん、ホークスも?」
「俺も仕事だね、けど明日はお昼からだからちゃんのことちゃーんと見送ってからいくよ」
まだもう少し一緒にいられる…
ホークスの言葉のおかげで先ほど沈みかけた気持ちがまた上がってくる
「そろそろ帰ろうか」
ゆっくり歩きながら帰路へと着く
ずっとアパートといっているがアパートと言っても雄英の寮なのでホークスと一緒にいる時はベランダから出入りすることがほとんどなので、着いたらいつものようにベランダに降り立って部屋に入る
「夜ご飯どうする?」
「俺はいいかなー、さっきのドーナツのこと思い出すだけでまた吐きそう」そう言っておえーっという動作をして手のひらを口元に当てる
「ヒーローなんだからちゃんと食べないとダメだよ」
そういう私も全くお腹が空く気配がない
「いいよちゃんのこと食べるから」
「も、もういいから!!」
「ははっ、本気だよー」