『ヒロアカ』I want you【ホークス・爆豪・荼毘】
第6章 幸せと恐怖《※ホークス》
朝早めに目を覚ますと相澤先生に外出届を申請して、久々の買い物に出かける
どこ行こうかなわくわくする
何駅か電車を乗り継いで着いた商店街を歩いていると目の前を小さな猫が横切る
「かわいい〜おいでっ」
手を伸ばすと人懐っこいのかご飯をもらえると思ったのか「にゃー」と言いながらすり寄ってくる
首の下を撫でるとゴロゴロと音を鳴らしながら気持ちよさそうにあくびをする
そろそろ行こうかと立ち上がり
「じゃあね、ねこちゃん」
と声をかけると猫は私の持っていたスマホを奪い取り路地裏へと逃げて行った
「あ!こら!」
急いで私も路地裏に追いかけると猫は途中でスマホを落としてそのまま逃げていく
スマホを拾い上げようとしゃがみ込むと目の前に誰かの足があることに気がつく
誰だろう
そのまま顔を上に向けると、全身がつぎはぎだらけの怪しい男がこちらを見下している
「あ、あのすいませんすぐ退きます」
路地裏ということもあって道幅が狭いため私が通路を塞いでしまったのだろうと思い、謝ると急いで立ち上がり片方の壁にピタリと体を寄せ彼1人通れるくらいのスペースを開ける
「」
「…え」
この人なんで私の名前を…!
やばいと思い戦闘体制に入り、爆豪くんからコピーしている爆破を手のひらからパチパチと出す
「その個性……、爆豪とかいう男の」
爆豪くんのこともしってる?
ツギハギの男の言葉を無視し、その男に向けて爆破をしようとした時
首をガッと掴まれそのまま壁に押し付けられる
「っぐ…ッ」
苦しくて助けを呼びたいのに思うように声が出ない
やばい意識が飛ぶ、そう思った時首から手が離れ私はその場に崩れ落ちる
一気に酸素が肺に入ってきて上手に息ができない私を見てツギハギの男は楽しそうに笑う
「その個性、俺たちにも使ってくれよ」
俺たち?達ってことは複数いるの?
無理矢理私を立たせるとまた壁に押し付け私の
両足の間にツギハギの男の膝を入れてくる
片方の手はまた首に持っていかれ、もう片方の手は私の顔の横の壁に手を置いている