第3章 瓶ラムネ
男の子の手当てが終わったあと一緒に私の家にいた
手当てが終わった後銭湯も混んできたし落ち着かないと思い
勝手かもしれないけど連れてきてしまったのだ
[はい、これ、瓶ラムネ飲める?]
[うん……]
[そっか!よかった……]
ちなみに瓶ラムネは銭湯からくすねてきた
あとでおじいちゃんにお金を渡しておけばいいしこの子の怪我の手当てで必死で喉の渇きなんて忘れていてホッとしたところにカラカラになった事に気づいたのだから
暑さが収まったとは言え汗が止まるところを知らない
シュワシュワとラムネの泡が弾ける音がする
(瓶ラムネうまいな………)
口に含みその美味しさを噛み締めていた
男の子もほうも開け方は知ってるみたいでゆっくり飲んでいた
(好きなのかな…?今時珍しいかも)
[美味しい…?]
[うん…美味しい……]
[よかった…!!ふふ…]
美味しそうに飲んでるところを見てホッとする
(あれ……そういえば……)
(この子の名前ちゃんと聞いてないな……)
気づくのがあまりにも遅すぎる
まぁ打ち解けてなかったし無理もないかもしれないが
(いつまでも君っていうのもねぇ……)
(迷惑だったら申し訳ないけど…………)
不自然がられないようにそっと近寄り
[そういえば君の名前聞いてなかったね……]
[聞いても大丈夫…?]